法教育イベント報告「起業のスタートライン ~夢を現実にする法知識~」

法教育イベント報告
起業のスタートライン ~夢を現実にする法知識~

日時2025年7月19日(土) 18:30~20:00
講師三上貴子、美里昌幸、真壁賢一(中央支部)
参加者14名

中央区立晴海図書館 法教育イベント「起業のスタートライン~夢を現実にする法知識~」報告

① 趣旨

本イベント「起業のスタートライン~夢を現実にする法知識~」を、中央区立晴海図書館が東京都行政書士会と連携し、2025年7月19日(土)に開催しました。図書館利用者が自身のキャリアを考える上で、起業を一つの選択肢として捉え、それに必要な法知識を得ることを目的としています。近年、起業への関心が高まり、大学にアントレプレナーシップ学部が設置されるなど、社会の要請に応える動きが見られます。このような背景から、本イベントでは、関連知識を伝えるだけでなく、図書館の書籍の紹介やその活用方法、特に起業に関する専門的な情報へのアクセス方法を提供することで、利用者がみずから考えて対策をすることができるような手助けをすることを目指しました。

法教育の意義は主に以下の3つからなり、間接的にそれらを伝えられるよう意識して講義をおこないました。

  1. リスクの回避と円滑な事業運営
  2. 適切な意思決定と競争優位性の確保
  3. 社会的な信用と持続可能な成長

本イベントによって、参加者が起業のイメージを具体化し、社会にはルールがあることを知り、自ら考えて行動するきっかけを作ることを目指していました。

② イベントの様子

イベントは中央区立晴海図書館3階会議室で、18時30分から20時00分まで開催しました。当初の対象は高校生以上として、若者を呼ぶことを企図しました。しかしながら、実際の参加者の平均年齢は高めで、若者を集めるという当初の目論見どおりにはなりませんでしたが、参加者の中にはメモを取る方も多く、クイズにも参加して下さり、参加者の集中力が高い講座になったと思います。
前半に起業と法律についての総論的なお話をした上で、後半では具体的な事例を2つ(カレー屋開業、SNS運用代行業開業)示した上で、起業テーマに関連する図書館の蔵書を紹介して終わるというものでした。

③ イベントの成果と課題

今回のイベントに参加して下さった方々の参加のきっかけは、「図書館のポスター」と「区の広報誌」の大きく2つでした。前回のイベントと異なりインターネットでの宣伝をしなかったので、その方向での露出が少なかったことが課題として挙げられました。また、当初想定していた若年層の参加が少なかったことから、様々な世代に知らせるための広報戦略という宿題が残りました。
課題はありますが、イベントの内容自体は参加者の起業への興味を引き出すことに貢献できたと思います。参加者のみなさんは熱心にメモを取り、クイズへの応答も見られました。イベント後には、参加者から個別に具体的な質問も寄せられ、熱意の高い方々が集まっていただいたと思います。

④まとめ

法教育の目的として、一般の人々が法や司法制度、これらの基礎にある価値を理解し、法的なものの考え方を身につけることが挙げられます。今回のイベントは、起業という具体的なテーマを通じて、社会のルールや法がどのように私たちの生活やビジネスに関わるかを参加者に示し、日常生活における法的意識の向上とトラブル解決能力の涵養に寄与したと言えるでしょう。また、行政書士が「実現のためのパートナー」であることを伝えることで、専門家の役割への理解促進にもつながりました。今後は、広報方法の改善を通じて、より幅広い層、特に当初のターゲットであった若年層へのリーチを強化し、法教育の目的達成に貢献していきたいと考えています。